"Less is More"
~より少ないことは、より豊かなこと~ ミース・ファン・デル・ローエ(建築家)
大工の仕事の中には、新築、改築、修繕などがありますが、中でも修繕はとても大切な仕事だと思っています。修繕、つまり直すということは何気ないことのようですが、ものを大切にして使うというとても素晴らしいことだと思っています。
個人的な話になりますが、姪が大学生の頃に、プレゼントしたリュックサックの底が破れたからと言って、慣れない裁縫で繕って使ってくれていたのを見てとても嬉しかったのを覚えています。
資源の少ない日本には、必要以上に物を持たないことを美徳とする考え、ものを大切に直して使う文化が昔からあったと思います。
少し目を向ければ、町にはたくさんの修理の達人がいることに気付きます。傘に靴、衣類のかけつぎ、鍛冶屋さんにたんすの修理屋さん、ブラス楽器にどんな染みでも取ってしまうクリーニング屋さん等。
もし今使っているものがこわれてしまった時や新しいものを購入する際、
少しだけ考えてみてください。直して使えないか?長く使えるものかどうか?
新しいものも便利で魅力的です。
今あるものも大切にしながら上手に工夫して、
楽しく豊かに暮らしていきたいと思います。